ゲーム作品の開発や運営には、多くの人が携わっています。
100人以上のチームで開発されているゲームも多いということをご存知でしょうか。
ひとつのプロジェクト(ゲーム作品)には、プロデューサー、デザイナーなどの多くのクリエイターのほか、システムの開発、サーバー管理、問い合わせなどのサポートなど、様々な職種の人が参加しています。そして、そのゲーム全体を取りまとめているのが「プロジェクトマネージャー(PM)」という役割です。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの進行管理を行い、人や時間を適切に管理していくお仕事です。100人以上の規模のプロジェクトをどのように取りまとめるのか?
今回は、KLabでプロジェクトマネージャーとして活躍する和知さんに仕事内容や大変なこと、その魅力などをインタビュー!
プロジェクトマネージャーになったきっかけ、どんな風に日々仕事をしているのか詳しくお話しを聞いてきました!
和知(わち):プロジェクトマネージャー
KLab在籍年数は10年。システム開発会社でのプロジェクトマネージャー経験を経てソーシャルゲーム黎明期のKLabへ入社。数々の作品でプロジェクトマネージャーを務め、現在は『キャプテン翼〜たたかえドリームチーム』のプロジェクトマネージャー兼、後任者の育成にも注力している
――まず初めに、プロジェクトマネージャーとはどういう仕事をするのでしょうか。ゲーム会社におけるプロジェクトマネージャーの特徴はありますか。
プロジェクトマネージャーは、名前の通りプロジェクトの進行管理をおこなうのですが、業務は多岐に渡り、また会社やプロダクトによっても内容が変わることがあります。
ゲーム会社のプロジェクトマネージャーですと、
などがあげられますが、大規模プロジェクトでは役割を更に分担したり、小規模またはプロジェクト立ち上げの時は幅を広げたり、と変わってくることもあります。
KLabにおけるプロジェクトマネージャーの特徴は、プロジェクトを事業全体と捉えて、新しい取り組みや計画も担うところです。
例えば、新しいプラットフォームへの展開を行う際は、プロジェクトマネージャーの私が、外部企業との要件整理やスケジュール調整をおこない、ゲームへの実装まで一環して担当しています。
ほかには、新しい決済手段を取り入れたり、ゲーム内で広告を出すサービスを導入したり、など作品という枠を超えてゲームビジネスに携わる点が特徴的だと思います。
――ゲーム内はもちろんのこと、ゲーム外のことも取り組んでいるんですね。
はい。プロジェクト全体の事業計画をおこない、必要に応じて新しい取り組みや展開を実行していきます。
と、同時に機能障害などが発生した場合には、エンジニアと相談しながら解決していきます。そのプロジェクトが安定運営、成長するためなら何でもやる、ポジションですね(笑)。
ですから、開発者、クリエイター、経営陣や管理部門まで、様々な部署の人と社内でたくさんの人に関わる機会があります。必然的に会議も増えますので、毎日5件くらいは会議の予定がありますね。その合間に自身の業務や準備を進めています。
――何でもやる!なんですね(笑)。KLabでは、プロジェクトマネージャーは各プロジェクトに必ず設けられる仕事なのでしょうか。
はい。KLabでは、各プロジェクトに最低でも1人以上のプロジェクトマネージャーが在籍しています。海外展開を行っているプロジェクトなどでは、その分役割も増えますので2人以上の体制になることもあります。
今、私が担当している『キャプテン翼〜たたかえドリームチーム』も2名体制で、それぞれ役割分担をして取り組んでいます。
――異なる作品(プロジェクト)のプロジェクトマネージャー同士での連携はあるのでしょうか。
はい。組織としてプロジェクトマネージャーのグループがあり、情報共有や意見交換をおこなっています。日々、様々な課題に取り組んでいくので、組織体制や社内では誰に何を相談すればよいのか、などを把握しておくことも重要なんです。
例えば、あるプロジェクトマネージャーから技術障害の報告があれば「その技術障害だったら、○○さんに聞いたら良い意見もらえるよ」など、過去の経験を踏まえ、ベテラン社員からフォローをするなど、プロジェクトマネージャーグループという組織内でもサポートをおこなっています。
――皆さんの経験やノウハウを活用する体制があるのですね。和知さんご自身のご経験で印象に残っていることはありますか。
『キャプテン翼〜たたかえドリームチーム』の世界展開ですね。2017年6月に日本国内でローンチされたのですが、日本でのローンチ直前くらいのタイミングで「年内中に海外展開を」という話になり、そのプロジェクト(海外展開)のプロジェクトマネジャーとしてアサインされました。
それから約半年間、同年の12月に6言語で同時に世界展開を実現しました。
この経験は、・・・まあ大変でしたね(笑)。
これまでにも海外展開を手がけたことはあったのですが、6か月で6言語対応というのは初めてでした。色んな人に助けてもらいながら、何とか実現できましたが、当時は常にしんどかったです。
――6言語を半年で!?大変さは想像もできませんが、その分の達成感も大きかったのではないですか。
そうですね。進行中は"とにかく大変!"でしたが、いま振り返ると6言語でいろいろな地域で展開したことで知ったこと、経験したことは大きかったですね。
取り組んでいる時はしんどいけれど、達成した後に得られるものや見えるものがたくさんある点は、プロジェクトマネージャーという仕事の魅力とも言えるかもしれません。
――和知さんがプロジェクトマネージャーになるきっかけは何だったのでしょうか。
実は、なろうと思ってなったのではなくて、気がついたらプロジェクトマネージャーになっていたというのが事実なんですよ(笑)。
KLabに入社して10年になりますが、最初はエンジニアの開発リーダーとして入社しました。最初に携わった作品『真・戦国バスター』では、開発リーダーとして参加し、その後いくつかのタイトルで、プロジェクトマネージャーを担うようになりました。
振り返ると、きっかけとなったのは「海外展開で人手が足りないから手伝って欲しい」という依頼がきたタイミングだったかなと思います。
当時の私は海外展開の経験があったわけでもありませんでしたし、英語ができるというわけでもなかったのですが、「せっかくだからやってみよう」と色々と調べて取り組みました。
――新しい分野に挑戦する際は躊躇することもあると思いますが、ポジティブに受け止められたのですね。
そうですね。
改めて振り返ると、その後も「IP作品に携わる」「複数の言語対応での展開」など、やったことがない分野での仕事に挑戦し続けているといえるかも知れません。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトを成長させる仕事を担うので、やったことがない仕事の方が多いとも言えます。自身の経験を生かしながら、裁量を持って新しいことに挑戦したい人や、職域を越えて成長したい人には向いているポジションだと思います。
――和知さんが今後やりたいことや目標は何ですか?
まだKLabがやったことのないことをやってみたいですね。特に、海外展開においては、まだまだやれることはあるのかなと思います。同時に、プロジェクトマネージャーの育成も行っていきたいです。
KLabでは今、プロジェクトマネージャーの育成、業務のサポートをしていく体制を整えています。プロジェクトマネージャーという職種の特性上、育成の機会が少ないのがこの職業の課題でもあるのですが、後輩の育成は必要課題と捉え、その支援に力を入れる体制を作っていきます。
具体的には、プロジェクトマネージャーの業務のノウハウを資料として明文化する、プロジェクトの垣根を超えたコミュニケーションの場を設ける、などの取り組みをスタートさせているところで、試行錯誤しながら進めています。
――人材育成も新たな挑戦ですね!では、和知さんに続くようなプロジェクトマネージャーを目指している人にアドバイスをお願いします。
そうですね、私が感じていることは、プロジェクトマネージャーを最初から目指している人というのは珍しいのかなと思います。実際に私自身も、エンジニアからプロジェクトマネージャーになるとは思っていませんでした。
ゲーム会社で言うと、今やっている分野のスペシャリストやマネージャーになるとか、ディレクターやプロデューサーになるというイメージを持つ人が多いのかなと思いますが、そこにプロジェクトマネージャーというポジションを加えて考えてみても良いのではないでしょうか。
プロジェクトマネージャーの魅力はこのゲームや事業はどう成り立っているのかというような、作品の枠を超えて事業の全体像を見られることです。
プログラマーという職業で例えると、「このシステムはどうやって動いているんだろう」と関心を持てる人であれば、プロジェクトマネージャーだと「この事業はどうやって動いているんだろう」という形で興味を持ってもらえるのかなと思います。
知らないことをやることはしんどいこともありますが、振り返ってみるとできることの幅が増えてくることは仕事の魅力だと言えます。裁量を持って「新しいことに挑戦する」ということに興味がある人は、是非プロジェクトマネージャーを目指して欲しいですね。
プロジェクトマネージャーという仕事においては、「これができたらOK」といった明確な資格やスキルが定義されていません。それぞれが積み上げた実績や経験を活かして自らのプロジェクトマネージャのスタイルを作っていくことになりますので、先ずはプロジェクトマネージャーになると発信することも大事だと思います。
ぜひ、「やってみたい」と言ってみてください!
――最後にKLabに興味のある方にもメッセージをお願いします!
私はKLabに入社して、10年が経ちますが、KLabで働く人たちは話を聞こう、話をしよう、という人が多いと思います。何か問題があれば集まって相談しよう、話そう、という意識があり、そのあたりも話をしやすい雰囲気に繋がっているのだと思います。
また、先ほどお話した「やってみたい」という声をできるだけ叶えようという姿勢がある社風なので、もし「KLabでこれがやりたい」という人がいましたら、ぜひお会いしたいですね。
――ありがとうございました!
数々の作品やプロジェクトで実績を積み重ねている和知さん。
更にこれからも「まだやったことのないこと」に挑戦していきたい、とお話しされる姿が印象的でした。
そこには、新しいことを達成した際に得られるプロジェクトマネージャーならではの魅力があるからなのですね。
和知さんの今後の挑戦にも大注目です!
ブログでは、和知さんのほか、様々な場面で活躍する社員を紹介していきますので、楽しみにしてください!
KLabでは、一緒に働くクリエイターを募集中です!
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