-KLabの制作職では「Creative情報発信」という取り組みを行っています。
この取り組みは一体どういうものなのか、全4編に渡るかたちでクリエイティブ広報窓口の宮内さんにお話を伺いました!
宮内 俊成
KLab株式会社 クリエイティブ部 サウンドグループ マネージャー 兼 クリエイティブ広報窓口(入社11年目)。現在はサウンド部門のマネージメントとクリエイティブ広報窓口を兼務する形でKLab制作職全体の広報活動の推進にも注力している。
KLabでは2D・3D・UI・演出・サウンド・テクニカルアーティスト・グラフィックデザイン・映像・webなど、様々な職種のクリエイターが存在します。各々が職能に応じて、プロジェクトに所属していたり、組織横断的に活動していたりと、クリエイターの活動範囲もさまざまです。
我々はクリエイターであるとともに、ゲーム開発者でもあります。ゲームにおいて効率よく品質の高いクリエイティブを提供し続けていくためには、個人やチームにおける制作だけでなく、その周辺領域も含めた日々の経験や知見の共有なども大切な要素のひとつです。
また、ゲーム開発においてクリエイター1人1人に求められる要素として、自身の制作物や職種特有の技術などの言語化を行い、他者にも理解できる形で発信できるスキルも非常に重要と考えています。
それぞれのクリエイターが制作する成果物はどれもレベルが高いものばかりですが、成果に至るまでのノウハウであったり、効率化や品質向上に至るまでの取り組みだったり、そういった類がプロジェクト内や各職種のコミュニティ内といったクローズな場で完結しがちで、制作職全体に可視化できていないという課題がありました。
そこで、まず理想とする組織像を定義しました。
●理想とする組織像を、人事やマネージャー層と相談しながら定義
「個人のスキルがとても高い組織」「素晴らしいアートを作れる組織」など、「イイ組織」の価値観はさまざまです。そういった数ある価値観の中で、KLab制作職(KLab Creative)は「情報発信力が高い」ことを「イイ組織」と据えました。
勉強会やセミナーの講師を実際に行ったことがある方ならお分かりになるかもしれませんが、そういう場では授け手(講師)が受け手(受講者)へ情報を発信する形で学ぶことが基本になります。
授け手が情報を発信する際、受け手側への学びを提供するのと同時に、発信内容に対する授け手自身の理解の再確認であったり、受け手の反応による気づきを得ることもとても多いのです。
即ち「情報発信」という行為は、授け手のアウトプットであると同時に、授け手・受け手双方にとってのインプット機会やコミュニケーション機会の創出になるというメリットがあります。
個人の研鑽を個人で完結させることは、インプット・アウトプットの範囲も個人に限られるため、容易ではありません。
情報発信という学びの機会を活用して知見の拡充をすれば、個人のスキルアップや素晴らしいアートのアウトプットに繋げるための一助になります。
また、自身も授け手として発信力を高めていくことでコミュニケーション能力や認知度向上にも繋がります。
つまり、個人の成長を包括的に支援できる取り組みの一つが情報発信力を高めていくことであり、その延長線上に組織力強化がある、というのが主な理由のひとつです。
次に、現状はどういう状態で、理想とのギャップを埋めるためにはどんな課題をクリアしていく必要があるかを洗い出すために、社内クリエイティブ職のメンバーからアンケートやヒアリングなどで意見を集めました。
※ACM...All Creative Meetingの略。情報共有・コミュニケーション活性化を主目的とした、定期開催形式の制作職全体会議。
※KLab Award...四半期毎の社内表彰制度。職種毎のものや、サービス運営の成果を指標とする賞など幅広い賞があり、模範となる活動が表彰される場。
発信するための準備などに一定のコストがかかったり、業務が忙しく時間の捻出が難しかったり......
情報発信の環境整備が行えていないといった課題が浮き彫りになりました。
これらの背景を勘案し、「広く情報発信が行える場を用意」して「クリエイター各々が職種の領域を超えて積極的な情報発信が習慣として行えるような風土をつくりたい」という想いから「Creative情報発信」施策を発足しました。
宮内 俊成
サウンドG マネージャー 兼 クリエイティブ広報窓口
次回は「Creative情報発信」の仕組み作りに向けての準備をどういう風に進めたか?またその過程でどういう気づきを得たか?についてお話します!
KLabのクリエイターがゲームを制作・運営で培った技術やノウハウを発信します。
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