Unityバージョンアップに伴う確認作業の効率化

はじめに

この記事は KLab Creative Advent Calendar 2018 の 20日目の記事です。

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はじめまして!
だーやまです。


前職ではDTPの制作進行管理をしており、
1年半ほど前にKLabに入社いたしました。
現在、主に3Dの制作進行管理をしています。

今回のお話は......Unityバージョンアップについてです!

所属する案件でUnityのバージョンアップが実施されることになりました。
単純に「はいっ!アップデート完了!」となる訳もなく、
特にエフェクトは、品質管理者(以後品管)が全キャラ確認する必要がありました。

品管の確認作業を出来るだけスムーズにするために
どんなフローを組んだかを今回はお伝えできたらと思いますので、
暫しお付き合いください!

Unityをバージョンアップする理由

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そもそも何でUnityはバージョンアップしないといけないんでしたっけ?


image6 Googleさんが2019年8月までにAndroidの64bit対応義務化を発表したんです。 今うちの案件で使っているバージョンはUnity5なんですけど、 このバージョンだと64bit対応できないので、 Unity2018へのアップデートが必要になったんです。


Unityのバージョンアップをすると起きる問題

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Unityのバージョンアップが必要なことは分かりました!
ただ、バージョンアップすると何か問題が起きるんですか?


image12 今回一番の問題は「Particle AutoRandomSeed」ですかね...
Unity5では「AutoRandomSeed」のチェックを外して、 Particleエフェクトを任意の位置に出すような作り方をしてたけど、 Unity2018でそのシステムが変更されて、 同じデータでもエフェクトの位置が変わり見栄えが変わってしまうんだ...


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これって、今作られているエフェクトが、
Unity2018で問題ないかすべて確認する必要があるってことですよね?


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そう...、キャラ体数は数百体、エフェクトの数にすると数千以上...


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Oh...
そんなに...


確認作業の効率化

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うちの案件、前にもバージョンアップやりましたよね?
その時はどんな方法で確認してたんですか?


image12 その時はUnityのバージョンが異なるアプリを入れた実機を1台ずつ用意して、 品管の方が1アクションずつボタンを押しながら確認してたんだ 確認が終わったら調整箇所をスプレッドシートに記載してみたいな...


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そんなアナログな確認方法だったんですね!?


image12 確認には時間がかかるし、品管への負担も大きかった。 今回はプロジェクトとしても、きちんとした時間の確保と 専任のスタッフさんもアサインした万全の体制を組んでいただいたので、 品管の方々が楽に確認できる仕組みを作ろうと思ったんだ。 そこで以下のようなことが出来ないかなぁと...
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ただ、これを実現するには開発さんに各種スクリプトを作ってもらわないといけないのと、 早急にSHOTGUNの確認ページを構成する必要がありました

無理を承知で、まず開発さんのところにお伺いすると...

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かくかくしかじかで...
こんな仕組みを作りたいんですが、可能でしょうか?


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開発さん)
いけると思います!


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神や!!


次に、無理を承知でSHOTGUN担当ノベさんのところにお伺いすると...

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かくかくしかじかで...
SHOTGUNで確認用ページを作りたいんですが、可能でしょうか?


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SHOTGUN担当 ノベさん)
いけると思います!


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神や!!


開発さん・SHOTGUN担当ノベさんの絶大なご協力のもと、
1~3のスクリプトと、確認用のSHOTGUNページが無事完成しました!
しかも短納期!
SHOTGUNの具体的なページ構成は、カレンダー3日目山のべさんの記事でご確認下さい。

確認作業の進捗

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確認作業を進めているかと思いますが、進捗状況どうですか?


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以前のアナログ方式では確認に2-3ヶ月かかる見込みだったんですが、 今回、確認を初めて1ヶ月で全キャラの確認が完了しました!


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おお!それはすごい!


image7 単純に確認作業の効率化ができたのはもちろんなのですが、 品管のチェックに対するモチベーションも維持できたと思います(笑)
以前のアナログ方式はチェック作業自体が億劫な感じだったので(汗)


まとめ

まず、
今回キャプチャ&動画化のスクリプトを作成頂いたTAさん、
SHOTGUNへの自動アップロードスクリプトを作成頂いた開発さん、
SHOTGUNのページ構成を作成いただいたノベさん、
この場をお借りしてお礼申し上げますm(_ _)m

今回のUnityバージョンアップのチェックフロー整備を通して、
できるだけ品管の方が
「確認する」という行為を楽に・スムーズにできるようにするにはどうしたらよいか
ということを改めて考える事案になりました。

「確認する」という作業を効率化することによって、
品管・デザイナーに、「調整する・ブラッシュアップする・新規作成する」
といった時間を多く作ってあげたいと思っています。

そのためには、無駄な作業をとことん省き、
生産性の高いフローづくりが必要だと改めて感じました。

今回の記事が、どなたかの作業効率のヒントになれば幸いです。

以上、お読みいただきありがとうございました!

KLab Creative Advent Calendar 2018 の 21日目は、こかろまさんです!

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