この記事はKLab Creative Advent Calendar 2018 の 6日目の記事になります。
どうも3ヵ月で体重を7kg減量に成功したハセックです。(キックボクシングで...)
最近ではモーションキャプチャって身近になって個人でも使えて便利ですよね。
ただ、スタジオを借りて、大量のデータ収録するとなると...
そこで、今回の内容は、モーションキャプチャ(以下、Mocap)撮影日までなにを準備すればいいの?
今までの経験から、個人的に必要だと思ったことをまとめました。
~ Mocapの流れ ~
だいたいこのような流れで進んでいくと思います。
今回は3.事前打ち合わせまでを書いていきたいと思います。
3ヵ月以上前からプロジェクトにあったMocapStudioを探し予約を入れておく。
なぜ3ヵ月以上前から?って思う方もいると思います。
どしてよ?なんで?
1ヵ月前からでもいいじゃん!
明日すぐとりたい!!とか...
MocapStudioを3ヵ月以上前から探して予約を入れておく理由としては...
そんなリスクを少しでも無くすために、3ヵ月以上前からMocapStudioを探し予約を入れておくべきといえるでしょう。
では、どんなスタジオを選ぶべきか?
私がMocapStudioを選ぶときに意識していることは、Mocapできる人数と範囲です。
シーンによっては複数人だったり、広範囲での演技が必要な場合があるからです。
もちろん広範囲でとる必要がなく、1人でMocapを撮れればいい時もあります。
その時の理想のスタジオを探しましょう。
理想的なMocapStudioが何社か探せたら、リストアップしてMocapStudioに電話をいれて、アポをとり、MocapStudioの見学をさせて頂くといいでしょう。
見学することで、MocapStudioの雰囲気や、Mocapの相談や質問もできます。
何社か見学しながら、仮予約もしくは予約をしましょう。
仮予約しないと希望日が他社様に抑えられてしまう場合があるからです。
また、仮予約の場合はキャンセルができます。
初めての場合はMocapStudioに見学に行くのをお勧めします。
プロジェクトの概要、期日、モーション量を用意する。
精度の高い予算を見積りたい場合は、絵コンテとモーション数、秒数をだして用意。
ただし、予算が見積れても、Mocap数が増減する場合があり、正式な請求額は納品後、もしくは撮影後になることが多いです。
希望の収録日時が決まったら、データ処理、修正の有無、納期の相談も含めスケジュールを決めて、仮予約ではなく予約しましょう。
必要なキャラクターデータをMocapStudioにお渡します。
撮影時にリアルタイムでキャラクターを表示しながら確認することができます。
また各キャラクターの詳細、特徴がわかると、キャラクターのことを考えて撮影することができます。
どんな動きをさせるか、あらかじめ撮影して準備する。
キャラ単体のアクションで絵コンテが必要ない場合は、ダサくても動きがわかればいいので是非用意しましょう。
また、自分では難しいアクションの場合は参考動画を用意しておくと、当日スムーズに進みます。
絵コンテをただ用意しただけで、リスト化していなかったり、リスト化してあるけど、絵コンテなかったりすると、精査の制度がおちるのでできるだけ詳しい情報を提示できるように準備が必要です。
リストはMocapStudioと共有します。
Mocap撮影日は、作成したリストを見ながらアクターさんやスタッフの方に指示をだしたりします。
自分だけがわかるリストではなく、現場にいる人もわかりやすいリストになっているとベストですね!
コンテの内容によっては人間ではできいアクション、撮影が困難な場合があります。
その場合は、MocapStudioのスタッフの方と相談すると、もしかしたら解決案が出てくるかも!
Mocap撮影日に、問題が出ないように、事前に打ち合わせをすることで解決する。
そのために絵コンテの用意、リスト作成は事前に済ますとスムーズに収録できます!
この段階で不備が多いと撮影日に多くのスタッフに迷惑がかかりますので重要です!
リスト化はアニメーターが作成すると確度が高いリストができると思います。
絵コンテの場合どこで切るか、どんなアクターが必要か、何人いるのか、どのうような道具が必要か?
当日必要な上記のリストと収録順番、タイムスケジュールをたてます。
撮影する順番を決める時に注意することは...
アクターさんのキレを維持するために、激しい動きが連続しないように、間に身体能力を使わない演技をいれたり、数を考えてリスト化する。
Mocap収録に4日以上かかる場合は2週に分けて撮影するなどの対策を取りましょう。
アクターさんの疲れもありますが、2週に分けることによって、1週目の反省ができたり、再度撮影するところを洗い出したり、見落としていた所を撮影できる。
1週目で難しいアクションがあった場合、撮影の仕方を対策して2週目にMocap撮影し直すことができる。
Mocapの順番を考えて、アクターさんのキレを維持できる、効率のいいリストを作成しましょう。
参考までに私は、1日平均して60~80個ぐらいの撮影で考えています。
セットの規模が大きい場合や複数人での演出の場合は50カットぐらいで考えています。
もし時間が余るようでしたら、次の日分も収録します。
Mocapで必要な小道具はMocapStudioと事前に相談しましょう。
スカートにボリュームがある衣装の場合は、あらかじめガイドラインになる物を用意して、メリ込みを軽減する。
武器の大きさの寸法を予めリスト化して、そのサイズの物を用意して頂けるか相談できるようにしておきましょう。
ありえないくらい大きい武器や、シチュエーションにあった環境が用意できるのか?
階段、ボルダリング、水中、空中、いろいろありますよね...。
アクター選びですが、MocapStudioのときに一緒にオーダーできます。
私の場合はStudioさんに紹介して頂いたアクションスタジオを使わせていただきました。
案件にあったキャラの特徴を調べてキャスティングできるように準備もしておきます。
私がアクター選びで重視しているのは...
向き合った時の目線が同じか、見上げているのか、見下ろしているのか?
身長をキャラに合わせて揃えることで、より精度の高いMocapデータができます。
対峙して話しているときや、剣を交えた戦闘、などでMocapデータに影響します。
女性のキャラクターを男性が演じると、男らしい動きになる恐れがあります。
女性の柔らかい演技ができない、女性らしいシルエットがでるポーズができない。
女性キャラクターでも男性顔負けの動きをするなどのキャラクターで意図したものであればいいとおもいます。
それでも私の場合は女性をキャスティングしておくと思います。
ダンス案件、格闘案件、演技が多い案件などにあわせてのキャスティング
ダンス案件であれば、ダンスができるアクターをキャスティングする。
女性キャラクターであれば女性で揃える。
男性キャラクターであれば男性で揃える。
格闘案件であれば、格闘技のプロもしくは格闘技ができる役者をキャスティング。
格闘技のプロをキャスティングする場合は、キャラクターがボクサーであれば、プロのボクサーを選ぶ。
ヒーロー物でいろいろな動き、演技が必要な場合は、格闘技ができる役者さんをキャスティングする。なぜかというと、絵コンテの作成段階で二人で戦わせたいけどカッコいい殺陣が考えられない!!役者さんだと、撮影現場で考えて必要な要素を入れて殺陣を考えてくれたりします。
自分たちが思った以上の動きがその場でできちゃう可能性もあります!
Mocapが使われているゲームや、映画でのムービーシーンのメイキング見ると、絵コンテ、スタジオをセット、小物制作するの大変だったんだろうなぁー、面白そうだなーって思って見ています。
精度の高いMocap収録は事前準備にかかっています。
現場もスムーズに収録もできます!
私も収録準備をいつもやっているわけではないので、間違いや不足して記載しているかもしれませんが...。
少しでもお役に立てたものが共有できればと思います。
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